Studioで運用しているコーポレートサイトやサービス紹介ページを、別の環境に移したい。そう考えたときは、今のサイトで使っている機能と、移行後の更新方法を整理するところから始めましょう。
見た目を再現できても、お知らせを更新できない、フォームの通知が届かない、以前のURLからページにたどり着けない、といった状態では運用に支障が出ます。
この記事では、Studioからの移行を検討しているWeb担当者に向けて、移行の適否、必要な準備、公開前の確認事項を説明します。静的サイトへの再構築を主な選択肢として扱います。
最初に移行で解決したいことを決める
移行の目的は、現在の負担と結び付けて整理します。例えば、更新しないページの維持費を見直したいのか、制作会社に依頼する更新作業を整理したいのか、使っていない機能を減らしたいのかで、必要な対応は変わります。
静的サイトは、あらかじめ生成したHTMLなどのファイルを配信する構成です。会社概要やサービス紹介など、閲覧時に利用者ごとの内容を生成する必要がないページで検討できます。問い合わせの処理や会員機能などは、用途に応じた仕組みを別に設計します。
| 現在の状況 | 移行を考えるときの確認点 |
|---|---|
| 更新が少ない案内サイト | 必要なページとフォームを維持する構成を検討する |
| 担当者が頻繁にお知らせを更新する | 移行後も担当者が更新できる仕組みと費用を確認する |
| 表示の変更やページ追加を頻繁に行う | 自分で編集する方法と、制作会社への依頼の分担を決める |
| 会員・予約・外部サービスとの連携がある | 各機能の移行方法を確認してから構成を選ぶ |
Studioの編集機能が現在の運用に合っている場合は、契約プランや使い方の見直しも比較対象になります。移行後の作業まで含めて、目的を達成できる方法を選びましょう。
データをそのまま書き出せる範囲を確認する
2026年10月28日に確認したStudio公式ヘルプでは、デザイン、ページ情報、ソースコード、Studio CMSのデータをエクスポートする機能は提供されていません。一方、フォームの回答はCSVでダウンロードできます。
このため、移行では現在のサイトを参照して、ページや必要な機能を移行先で再構築する作業を見込む必要があります。CMSの記事がある場合は、本文、画像、公開日、URLなどをどのように取り出し、再登録するかも確認します。
相談時には、公開サイトのURLだけでなく、ページ一覧、CMSの記事数、フォームの数、使用している外部サービスを共有すると、対象範囲を整理しやすくなります。
写真、ロゴ、フォントなどは、元データの所在と移行先での利用条件も確認します。制作を外注していた場合は、既存の契約や素材の提供元を確認できる担当者と連携しましょう。
見た目と機能を別々に確認する
デザインを引き継ぐ場合は、どの画面を基準にするか決めます。パソコンとスマートフォンの表示、メニューの開き方、アニメーション、フォームの入力後の動作などを確認します。
特に問い合わせフォームは、画面の再現とあわせて、送信先、入力内容の保存先、通知を確認する担当者、送信に失敗した場合の対応を決めておきます。移行前に受け付けた問い合わせを、いつまで、どこで参照できるかも整理しましょう。
外部の動画、地図、採用サービス、アクセス解析、広告の計測タグなどは、必要なものを一覧にします。現在使っていない連携は、この機会に継続するかを判断できます。
ドメインとページのURLを区別する
同じ独自ドメインを使い続ける場合でも、ページごとのURLが変わることがあります。例えば、トップページのドメインが同じでも、サービス紹介ページのパスが変われば、そのページに向けた対応が必要です。
移行前に、現在のURLと移行先のURLの対応表を作ります。検索や広告からの訪問があるページ、問い合わせにつながるページ、外部からリンクされているページを確認しましょう。
Googleのサイト移転ガイドでは、URLを変更する移転について、新旧URLの対応付けや永続的なリダイレクトを案内しています。URLを変えずに配信環境だけを変える場合は、ホスティング変更のガイドに沿って準備します。
ページのタイトル、説明文、内部リンク、検索エンジン向けの設定も確認します。設定を引き継ぐ場合も、検索順位や流入が同じ状態で維持されるとは限らないため、公開前後の変化を確認できるようにしておきます。
更新と保守を誰が担当するか決める
移行後の更新は、自社の担当者が編集画面から行う、制作会社に依頼する、原稿を渡して反映してもらうなど、運用に合わせて決めます。お知らせや記事を増やすサイトなら、その作業を試してから方法を選ぶと判断しやすくなります。
また、静的なページとして配信する構成でも、公開先のアカウント、ドメイン、フォーム、外部連携などの管理は残ります。誰が契約を管理し、問題が起きたときにどこへ連絡するかを引き継ぎ事項に含めましょう。
費用は、再構築とデータ移行にかかる初期費用、ホスティングなどの継続費用、更新や追加改修の費用に分けて比較します。月額の利用料だけで判断すると、更新作業を含めた負担を比較しにくくなります。
移行前に使える確認表
次の項目を、現在の状態と移行後の担当が分かる形でまとめます。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| ページとCMS | ページ数、記事数、移行する内容、取り出し方と再登録方法 |
| 素材 | 画像・ロゴなどの元データ、フォントを含む利用条件 |
| フォーム | 送信先、保存先、過去の回答、通知と送信失敗時の対応 |
| 外部連携 | 動画、地図、解析、広告計測など、継続する機能 |
| URLと検索設定 | 新旧URL、変更時の転送、タイトルなどの設定 |
| 更新と費用 | 更新担当、依頼方法、初期費用・継続費用・改修費 |
| 公開手順 | 動作確認、ドメイン設定の変更担当、問題発生時の連絡先と戻し方 |
公開前には、移行先の環境で表示、リンク、フォームを確認します。切り替え後も同じ項目を確認し、検索からの訪問や問い合わせの計測が続いているかを見ます。旧環境の契約を終了する時期は、切り替えの確認と必要なデータの保存を済ませてから決めましょう。
現在のサイトから移行方法を相談する
wachaのWebサイト移行支援では、Studioなどで制作したサイトを、現在のデザインをできる限り維持しながら静的サイトへ再構築します。フォーム、ドメイン、URL、更新方法などを確認して、移行の対象と進め方を整理します。
移行が自社の運用に合うかを検討したい方は、現在のサイトURLと、見直したい負担を添えてご相談ください。
参考資料
確認日:2026年10月28日
